絵本や物語の世界でゆったりと自分の時間を過ごしませんか?
kotokoto*cottontail (コトコトコットンテイル) の kasumi (かすみ)です。
日が短くなりましたね。朝晩はずいぶんとひんやりしてきました。
みなさんいかがお過ごしですか?
私は先日、「子どもと絵本と大人」と題したメルヘンハウスの三輪丈太郎さんと月とコンパス社の西山雅子さんの対談を聴いて来ました。
今年3月に閉店した日本初の子どもの本の専門店メルヘンハウスの実店舗再開に向けて、「個人としてのメルヘンハウスの活動は今日がスタートだ」と三輪さんは言われていました。
「子どもが主役の本屋」「余白のある空間」「子どもが会するスペース」というキーワードがあげられ、あくまで子どもを中心に考えた本屋さんなんだなと感じました。
一方、西山さんは「ひとり出版社」として自分が本にしなければ本にならない本を世に出すことを使命として掲げられている方。個展で絵が売れるような画家の絵本の出版を進行中とのこと。いろいろな本との関わり方、書店の新しいカタチ、本の新しい可能性を感じました。
「絵本=子どもの本」という考え方が変わって来たということは、お二人とも言われていました。「大人が絵本を好きでなければ子どもに絵本が届けられない」ホントにそうだと思います。
私自身は子どもに絵本を直接読む機会はありません。絵本セラピー®︎は大人に絵本を伝えることだし、私自身が絵本を楽しむことが絵本との接点としていちばん多いです。
絵本が子どもだけのものなんて、もちろん昔から思っていません。大人にも子どもにも心に直接語りかけてくれる、そんな絵本が大好きです。
対談で印象に残ったのが、メルヘンハウスの三輪さんは、ずっとミュージシャンとしての活動で、なんども死んでは生き返るという体験をしてきたけれど、(このあたりのことは詳しくは話されなかったので私は知りませんが)37歳の時に癌になって初めて死を意識したとき、「やりたいことをやろう」「すぐに行動を起こそう」と思ったとのこと。メルヘンハウスを閉店してから、会社員になって適応障害で引きこもりになり20キロ痩せてしまったこと。本当にやりたいことはメルヘンハウスだということがわかったことなどでした。
好きなことでごはんが食べらることは幸せなことですが、好きなことから引き離されると、人って生きていけないものなんだなと思いました。
絵本『100万回生きたねこ』佐野洋子 / 作 講談社
何度も死んでは生き返る猫が主人公のお話。かなり残酷なシーンもあって心が痛かったりもしますが、本当に好きな存在に出逢えたとき、本当の意味での死を迎えられた猫。心にずっしりと響きます。このあいだまで放送していた医療ドラマにも登場していましたね。
「大人に絵本」が必要だと実感する一冊です。
本当に好きなコト・モノ・ヒトに出逢っていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまた。