絵本や物語の世界でゆったりと自分の時間を過ごしませんか?
kotokoto*cottontail (コトコトコットンテイル) の kasumi (かすみ)です。
10月も後半ですね。
みなさんいかがお過ごしですか?
私は大切な人を見送りました。
母は末期の癌でした。病気が見つかって入院してから1ヶ月ちょっと。
「痛くないはずないんですけどね。」と不思議そうに何度もお医者さんは言うけれど、ほとんど痛いとも言いませんでした。
毎日通った病院、最後の1週間を過ごしたホスピスでも、私が手足をマッサージすると酸素マスクをした口で「ありがとう」と言ってくれました。
残念ながら最期には間に合わなかったけれど、看取った弟の話では眠るように安らかに逝ったそうです。亡くなって、看護師さんと一緒に身体をふいてお化粧をすると、本当に可愛い少女みたいで眠っているようにしか見えませんでした。静かに微笑んでいるようにさえ見えました。とても穏やかな気持ちになりました。
母が60歳になってから始めた三味線。斎場に飾って頂きました。
私がグループ展を主催していた頃、絵を展示していた会場でも弾いてもらったことがあったなぁって懐かしく思い起こしていました。遺影もその頃の写真を使いました。
親族が集まると懐かしい話に花が咲いたりします。私の知らない母に出逢えたりも。本当に温かな空気があふれていました。
絵本『わすれられないおくりもの』スーザン・バーレイ / さく・え 評論社
今朝もお葬式に行く前に読み返していました。
以前にも書いたことがありますが、愛犬が亡くなったときに私を救ってくれた絵本です。
「アナグマは、死ぬことをおそれてはいません。死んで、からだがなくなっても、心は残ることを、知っていたからです。」
人の一生が残すものって、本当に小さなことでも、その人その人の関わりの中で、本当に大きなものだったりするんだなって、つくづく思います。そしてそれはずっと受け継がれ、カタチを変えながら残っていくものなんだなって。
「あと一度だけでも、みんなといっしょに、走れたら・・・中略・・・それでも、友だちの楽しそうなようすを、ながめているうちに、自分も、しあわせな気持ちになりました。」
きっと母もまだまだやりたかったこと、たくさんあったと思います。
母が残してくれた思い出や温かさを大切に、幸せな気持ちをたくさん感じながら生きていきたいなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまた。